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Q13.昭和基地に手紙は届く?

 現在は,国内から昭和基地まで比較的自由に電話もかけられますし,電子メールのやり取りもできます。

 しかし,手紙が届けられるのは年一回だけです。

 現在の日本の南極観測では,南極観測船「しらせ」が毎年決まった時期に人員と物資を運びますが,手紙を届けたり,昭和基地から送ったりするのはこのときだけです。

 毎年,南極観測隊員の1人が郵便業務を請け負い,昭和基地郵便局長として基地内で手紙の集配を行っていました。

 電離層観測の隊員は,もともとは郵政省通信総合研究所を通して派遣されていたことと関係があるようです。

 通信総合研究所は現在,独立行政法人情報通信研究機構(NICT)に再編されています。

 昭和基地から送り出す郵便物の宛先の書き方は,国内から出す場合と全く同じです。

 昭和基地に届けられる郵便物のほとんどは,隊員の家族が新しく昭和基地に入る観測隊員に託されたものなので,実際には昭和基地の郵便番号や住所を見かけることはあまりありません。

 また,南極観測船しらせ内でも海上自衛隊の人が郵便を扱っています。日本だけでなく世界中の収集家がしらせや昭和基地の消印を欲しがり,出発前の観測隊員に手紙などで消印入手を依頼してくることがあります。

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