南極記デジタル 南極記:第八章 濠洲シドニーの露營生活(原文) 南極洲の山姿陸影を認めながら群氷の爲めに前進するを得ず、恨を呑んで空しく濠洲シドニー港へ引還して來た開南丸は、明治四十四年五月一日無事同港へ投錨はしたが、困つた事には、此地は例の排日思想の盛んなる場所である。 同地の官民は種々猜疑の眼を以て... 2020.10.23 いしいまもる 0 南極記デジタル書籍紹介
南極記デジタル 南極記:第七章 最初の探檢(原文) 抑も南極探檢の事業が普く社會に紹介されたのは、實に明治四十三年七月五日錦輝館に於て發表演説會を開いた時に淵源するのである。 其の詳細は卷末に附した南極探檢後援會の經過に述べてあるから、茲には略すが兎に角、此前古未曾有の事業は白瀬中尉が再三の... 2020.10.23 いしいまもる 0 南極記デジタル書籍紹介
南極記デジタル 南極記:第六章 南氷洋の再航(原文) 危機一髪、漸くにして逃れ出でし開南丸は、二月四日午前十一時出帆後、絶えず吹雪と流氷とに襲はれつゝ進んで往つたが、明くれば五日、船は今しも目指すコールマン島方面に向つて、氷海を駛走して居る。 之れは同島に立寄りて、ペングイーン島及鑛物を採取せ... 2020.10.23 いしいまもる 0 南極記デジタル書籍紹介
南極記デジタル 南極記:第五章 開南丸の東方沿岸探檢(原文) 一月二十四日午後十二時、開南丸は繫留地點を出發した。 午後十二時と云へば本邦に於ては夜半であるが、此地に於ける二月二十四日の午後十二時は夜の景色らしい物は微塵も無い。 午前とか午後とかの區別は僅に時計と太陽の位置とに依つて知るのみである。 ... 2020.10.23 いしいまもる 0 南極記デジタル書籍紹介