
*著書紹介
水晶の涙
横田順彌 著 徳間文庫 318P 10.5×15.4×1.4
1992年7月15日初刷 価格:505円(税込)
本書は、横田順彌(1945~)の一連の明治時代末期を舞台と した虚実を取り混ぜた登場人物が奇想天外摩訶不思議な事件 に挑戦する作品群の一冊で、押川春浪、多田恵一、白瀬中尉、 野村直吉らが登場します。
曇雪 風波荒みて、船の動揺は頗る激しく、白雪はもうもうと降 りしきりて、昼尚暗く、氷山も絶え間なく去来するのである。・・・・・・
プロローグが明治44年3月14日の多田春樹(恵一)の南極探 検日記から始まります。
南極探検隊の多田は、氷河をハンマーで砕く時に氷の破片を 誤って目にいれてしまった事があった。
その多田が南極から帰国して見舞った少年が病室から消えた。
心中道連れの生き残りで、七カ月も昏睡状態だったという。
事件は早速「冒険世界」の主筆 押川春浪にもちこまれる。
なぜか陸軍も不審な見せ始めた。・・・・・・・・・・・
春浪研究の第一人者による書き下し長編ロマンです。
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