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Q15.白瀬さんが南極に行ったとき、そりをひいた犬は何頭?

 南極ロス海南東部の鯨湾に開南丸を着けた白瀬矗は,1912年1月20日,南極点に向けて出発しました。

 南極点を目指すために選ばれた「突進隊」は,白瀬を含む5人と,2台のそりを引く28頭の樺太犬でした。

 2台のそりに乗せる荷物の総重量は199貫(かん)987匁(もんめ)だったと白瀬の手記にあります。

 1貫(かん)を3.75kg,1匁(もんめ)を3.75gとすると,約750kgとなります。

 この重量には防寒服を着た状態での犬係の山辺安之助(21貫),花守信吉(19貫)の体重も含まれています。

 前を行く花守担当のそりは15頭,後を行く山辺担当のそりは13頭の犬をつなぎましたが,出発時に後のそりから45kgの副食物を降ろしました。

 樺太犬の体重は40~60kgで,1頭あたり引くことができる重量はその犬の体重くらいのようです。

 白瀬の突進隊は上記の荷物に加え,そりの重量と,時には白瀬隊長(21貫),武田輝太郎学術部長(20貫),三井清造所衛生部長(18貫)がそりに乗ったことを考えると,1頭あたりの負担重量は40kgくらいになったかもしれません。

 突進隊は吹雪に見舞われながらも進み,1月28日に到達した地を「大和雪原(やまとゆきはら)」(西経156度37分,南緯80度5分)と名付けて鯨湾の開南丸に戻りました。

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