■白瀬南極探検隊員の紹介(探検隊員)
●山辺 安之助:橇犬係
●データ
山辺 安之助 44歳
アイヌ名:ヤヨマネクフ
樺太(現サハリン州)
慶應3年生
大正2年7月9日没
■紹介
樺太(現サハリン州))弥満別に生まれる。
黒田清隆樺太庁長官に随行した経歴あり。
明治8年、樺太千島交換条約により、北海道対雁(現江別市)に移住。
明治26年 帰島し、佐々木漁場(「丁」:かくちょう)で働く。
明治37年2月、日露戦争において日本軍が樺太に上陸した際、日本軍のため斥候及び敵軍の偵察を行い、日本軍を勝利に導く。その功績により勲8等瑞宝章と一時金70円を賜る。一時金については全額、村に寄付する。
明治43年9月、白瀬南極探検の話を聞き、樺太犬の橇犬係として参加。参加にあたり、日露戦争を生き抜き子供たちのため学校を建設した山辺は、もう一度日本のため働くのであれば本望と述べ、探検隊に加わることを決意。またアイヌ民族を見直してもらいたいという一心からの探検隊参加であった。
性質温厚にして、真摯な人柄は信頼も厚く、隊員から愛された。
金田一博士は山辺のことを「真摯熱烈の人」と呼び、探検後に博士と『あいぬ物語』を編纂。
「アイヌ、アイヌと一口に言わせまい、アイヌの中に俺がいる」と自負するように、同族の奮起と差別と貧困から救うため、学校を建設するなど、アイヌの地位向上に身を挺して実践した生涯だった。
山辺
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山辺安之助 安之助の姉妹
【1-1】【1-2】 【2】
【1-1】 山辺安之助 = 前妻:オサンコロ
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長男:山辺弥代吉
【1-2】 山辺安之助 = 後妻:出崎ハル
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長女:山辺マサ 次女:加藤ツマ 長男:出崎耕造
【1-2-1】 【1-2-2】
【1-2-1】 長女:山辺マサ = 長女夫:西宮
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長女:西宮
【1-2-2】 次女:加藤ツマ = 次女夫:加藤三之助
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長男:加藤 悟 長女:黒田久子
【2】 安之助の姉妹 = 夫:苗沢久兵衛
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長男:富田久太郎 次男:富田小三郎
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長男:富田春雄 長女:安部
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